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寒い冬とメープルシロップ

カナダ・ケベック州

「歳をとったのかなあ」と感じる理由の1つとして、甘いものが好きになってきたことが挙げられる。そもそも、かなり酒好きなため恒常的に接種カロリーが多いのだが、そこに甘いものが加わると、どうにもこうにも救いがない。救いがないにもかかわらず、最近は寒くなってきたので「シロップの中のおじいちゃん」というケベックのスイーツが思い出されてしまうので、いよいよ救いのない事態に陥っている。

水で薄めたメープルシロップをグツグツと温めた中に、強力粉やベーキングパウダーを牛乳やバターで練った生地を丸めて投入する。そこからさらに鍋でグツグツやる。ただそれだけのスイーツなのだが、「ザ・スイーツ」という感じで寒い季節にはぴったりなのだ。

「シロップの中のおじいちゃん」は、グツグツやるメープルシロップをどのぐらい水で薄めるかが重要なポイントとなる。本場ケベックの割合そのままで行くと、普通の日本人にとってはちょっと「いかがなものか」ぐらい、それはそれは甘いスイーツになる。ある程度薄め方を「日本人仕様」にする必要があるし、ブルーベリーやイチゴどをトッピングすると、さらに日本人好みの落ち着いた甘さになる。

グツやられた生地がシワシワのおじいいちゃんみたいだから、などと、ネーミングの理由には諸説あるようだが、おじいちゃんだろうが誰だろうが、この甘いスイーツを食べれば寒い冬でも朝から元気に働けそうな気がする。で、ふと気がついた。このブログでも以前、「失業中のプディング」と「お菓子放浪記」というタイトルで、酒が好きで甘いものが好きだと救いがないという話を書いていた。同じようなことを書いている。いよいよ本格的に救いがない。こうなったら「毒を食らわば皿まで」ということわざもあるし、どこにも出かけられない年末年始には「シロップの中のおじいちゃん」をつくってみようか、などと思っている今日このごろなのだ。

 

メープルの国、メープルの子

 

 

 

 

しあわせ写真

シロップの中のおじいちゃん

ケベックの人が大好きな、メープルシロップを使ったスイーツ「シロップの中のおじいちゃん」。甘くて心も体も一発であったまるのだ。