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やっぱりナイアガラの滝に行きたい

カナダ・オンタリオ州

7月1日のカナダデーにあたり、僕はまだ行ったことのない「ナイアガラの滝に行きたい」というブログを書いているのだが、最近、自由にカナダに行けるようになったら「やっぱりナイアガラの滝に行きたい」と思うことがあったので紹介しておきたい。

あるご依頼をいただいて「読売オンライン」という場にナイアガラの滝について書くことになり、いろいろ調べたところ興味深い事実を知ることができた。まずこの滝は、人間の手によって水量をコントロールしないと激しい水によって滝の縁(ふち)が削れてしまい、1年で3センチも後退してしまうのだそうだ。放っておけば滝はどんどん向こうに行ってしまう。だから水量が半分になるよう人間が調節しているのだ。

そして、この豊富な水を使って100年以上も水力発電が行われてきた。これもまた僕が知らなかったナイアガラの「謎」だ。「カナダ滝」と「アメリカ滝」があることから分かるように、この滝はカナダとアメリカの国境に位置している。滝が生み出す電力は、国境をはさんで両国の住民の生活や経済活動を支えてきた。だからナイアガラは単なる観光名所ではない。人と自然が共生し、経済の面でも周辺エリアに貢献している、かなり立派な観光名所なのだ。

人の手によって水量が調節されていたり、水力発電が行われているため、イグアスの滝、ビクトリアの滝とともに世界三大瀑布の1つに数えられているにもかかわらず、ナイアガラの滝は世界遺産に登録されていない。しかし、世界遺産でないことを僕は誇ってもいいと思う。ここは手つかずの自然でもないし秘境でもないけれど、人間と自然がいいバランスを保ち、電力まで供給しているのだ。カナダファンとしては「世界遺産じゃないけど、それが何か?」と胸をはりたいと思う。

それに、手つかずの自然でも秘境でもないからこそ、ナイアガラの周辺エリアでは世界トップクラスの上質なワインだって飲める。僕はブリティッシュ・コロンビア州のオカナガンには行っているのだが、カナダを代表するもう1つのワイン産地であるナイアガラエリアもぜひ制覇したいのだ。ワインがいいからいい食材も集まり、いいレストランも増えているように聞いた。自由にカナダに行ける日が待ち遠しくてたまらないのだ。

旅の物語(シリーズ)を読む
「メープルシロップ・ワンダーランド」
「ケベック 謎解きの旅」
「永遠のカヌー」
「カナディアンロッキーを越えて」

読売オンラインの記事はこちら
「ナイアガラの滝 ~景観を守り、自然との共生を実現した大瀑布~

 

 

 

しあわせ写真

ナイアガラの滝を楽しみたい

ナイアガラの滝では、遊覧船にも乗りたいし、高所恐怖症ながらジップラインに挑戦するつもりなのだが、こんなふうにボートでビショビショになりながらめぐるのも面白いだろうと思う。やることがいっぱいあって、なかなか大変な旅になりそうだ。